京丹波町の質志鐘乳洞の魅力と歴史について

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京丹波町には、行楽シーズンに立ち寄りたくなる素晴らしいスポットがたくさんありますが、その中でも特に注目したいのが、京都府内唯一の鍾乳洞である「質志鐘乳洞」です

この場所は、京丹波町の瑞穂地域に位置し、京都縦貫自動車道の京丹波みずほインターチェンジから車を北西方向に進めると約10分で到着します

国道173号の南側には、この鍾乳洞が待っています

駐車場からは約5分の山道を登ると、洞窟の入り口に到着します

ここには「伝説」と書かれた看板が立っており、興味をそそられます

この看板によると、1927年(昭和2年)に地元の猟師がタヌキを追いかけている最中に偶然発見したとのことです

興味深いことに、古老たちが犬と鶏を洞内に入れてみたところ、犬は途中で引き返しましたが、鶏は約3キロ離れた大原神社から無事に出てきたという伝説があります

「質志鐘乳洞」という名前の「鐘」の字は特に面白いです

発見した猟師の孫でもある後藤哲雄会長(73)は「この鐘の意味が今となってはわからない」と話しています

実は、2004年に京都府がこの場所を府天然記念物に指定する際、鍾乳洞の「鍾」という字で登録されたため、質志鐘乳洞としては「鐘」の字にこだわって、表記変更を府に訴えているとのことです

ちなみに、北海道にも「鐘」の字を使った麻鐘乳洞という鍾乳洞があります

洞窟に入るには大人530円の入場料が必要ですが、この鍾乳洞は約2億年前の熱帯の海に存在したサンゴ礁の石灰岩によって形成されたものです

現在、洞内は年間を通じて12度前後の涼しさを保っており、肌に当たる冷気が心地良いです

岩壁には、まるで黒い枝のようなものが垂れ下がる姿が見られます

実は、ここには絶滅危惧種のコキクガラシコウモリが生息しています

質志鐘乳洞は毎年3月から12月まで公開されていますが、春にはコウモリが人に慣れていないため、特に近くで観察できる貴重な機会です

見学できる第3洞の長さは約52メートルで、大変短いですが、全国的にも珍しい「高低差25メートル」を持つ洞窟となっています

中でも第3洞はほぼ垂直に設置されたはしごを下らなければならず、後藤会長は「子どもの頃は朽ちた木製のはしごを使っていて、照明もなかった」と懐かしむエピソードを語りました

現在では、安全のためにステンレス製のはしごが設置されています

第4洞より先に進むことはできませんが、そこにはキラキラと光る無数の硬貨が投げ入れてあります

訪れた戸髙和也さん(45)夫妻は「トレビの泉のようだ

カップに入ると願いが叶うのかな?」と、楽しそうにロープ越しに狙いを定めていました

質志鐘乳洞一帯は、1993年に国のふるさと創生事業で整備され、現在は公園として利用されています

当初は年約5万人が訪れていましたが、今では入場者数が約1万人に減少しています

ただし、洞内は狭く一度に入場できる人数に限りがあり、夏の涼を求める人々で賑わう時期には、1時間待ちになることもあるとのことです

園内にはキャンプ場も併設されており、バーベキューを楽しむこともできます

ピックアップ解説

「質志鐘乳洞」は、1927年に偶然発見されて以来、特別な存在として知られています。地元の猟師がタヌキを追っている最中に見つけたこの洞窟は、多くの人々に親しまれています。現在、冒険心をくすぐるスポットとして人気があり、特に春にはコウモリが近くで見られるので、学生たちにもおすすめです。この鍾乳洞は、歴史的な魅力だけでなく、自然の神秘に触れる貴重な体験ができる場所なのです。

キーワード解説

  • 鍾乳洞とは、地下にできた自然の洞窟の一種で、石灰岩が水によって浸食されてできたものです。洞窟内には鍾乳石が形成され、その神秘的な姿を楽しむことができます。
  • 絶滅危惧種とは、絶滅の危険が高い動植物のことを指します。環境の変化などにより生息数が減少し、保護が必要です。
  • キャンプ場とは、テントを張って自然の中で食事やアウトドア活動を楽しむための場所を指します。ここではバーベキューを楽しむこともできます。

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