京都府の研究が明らかにした塩分と甘みの影響

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最近、京都府立医科大学とハウス食品グループが共同で行った研究が注目を集めています

この研究では、甘みを加えると、私たちの味覚が塩辛さを感じにくくなることがわかりました

特に、慢性腎臓病(CKD)を患っている人たちは、この傾向が強く現れることが指摘されています

塩分が多い食事は健康に良くないことが知られていますが、甘みが混ざることで、必要以上に塩分を摂取してしまう可能性があるのです

塩辛さと甘みの関係

この研究では、健常者とCKD患者に対して、塩水に砂糖水を加えた試験を行いました

結果として、健常者の約32%が5%の塩水に対して拒否反応を示したのに対し、砂糖が加わるとその割合が17%に低下しました

また、濃度が10%に上がると、拒否反応が半数近くに達しましたが、甘みが加わるとその割合は25%にまで減少しました

慢性腎臓病患者の状況

CKD患者の場合、10%の食塩水に拒否反応を示したのはわずか15%で、砂糖入りではこの割合がさらに減少し、3%にまで低下しました

これにより、塩辛さをあまり感じないCKD患者が甘いものを摂ることで、つい塩分が多い食事を取ってしまう危険性があることが示されています

甘じょっぱさについての注意点

草場助教は、漬物や照り焼き、すき焼きなどの料理における「甘じょっぱさ」にも注意が必要だと警告しています

甘みが加わることで、塩分がぼやけてしまうため、私たちが意識して減塩を行う必要があります

特に、CKD患者に対する減塩指導は、健常者とは異なる味覚感度を考慮したものでなければなりません

医療現場での重要性

この研究は、医療現場においても大きな意義を持つものです

CKD患者への適切な食事指導や減塩の方法について、医師や周囲の人々が知識を深めることが求められます

この研究は、英科学誌「サイエンティフィックリポーツ」にも掲載されていますので、興味がある方はぜひチェックしてみてください

ピックアップ解説

「甘じょっぱさ」とは、塩味と甘さが組み合わさった味わいのことを指します。日本料理では、照り焼きやすき焼きなどに多く使われ、食べやすい魅力を生み出す要素です。しかし、甘じょっぱさがあることで、塩分を過剰に摂取してしまう危険性があります。特に健康に気を付けたい人は、味付けを工夫することが大切です。

キーワード解説

  • 塩分とは、食塩に含まれるナトリウムのことを指し、私たちの体にとって必要不可欠ですが、摂りすぎると高血圧などの健康問題を引き起こします。
  • 減塩とは、食事から塩分を減らすことを指します。健康維持のために重要で、調理法や食材の工夫で実現可能です。
  • 慢性腎臓病とは、腎臓の機能が徐々に低下する病気です。食事や生活習慣が治療において非常に重要な役割を果たします。

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