
京都の左京区で、近代日本洋画の発展に大きな影響を与えた画家、鹿子木孟郎(かのこぎ・たけしろう)の特別展が始まります
展覧会名は「生誕151年からの鹿子木孟郎―不倒の油画道」
これは9月27日から京都市の泉屋博古館で開催され、彼の代表作を通して、彼の画業を知る絶好の機会です
鹿子木孟郎は1874年に岡山市で生まれ、日本で洋画を学んだ後、フランスに留学しました
留学中に、彼は歴史画の名手、ジャン=ポール・ローランスに師事し、その影響を受けながら彼自身の画風を形成しました
特に興味深いのは、住友家の15代当主、春翠からの支援を受け、彼を通じて西洋の名画を日本に紹介したことです
今回の展覧会では、鹿子木の初期の写生画や、彼がフランスで学んだ人体表現の習作が展示されます
その中でも特に注目なのが、上賀茂神社の神事を描いた「加茂の競馬」(1913年)です
この作品を通じて、鹿子木の画力の進化が感じられるでしょう
作品名 | 制作年 | 説明 |
---|---|---|
加茂の競馬 | 1913年 | 上賀茂神社の神事を描いた作品 |
黄昏(たそがれ) | 不明 | 暮らしの中の人間の尊厳を捉えた作品 |
車夫一服 | 不明 | 働く人々の生活を描いた味わい深い作品 |
また、会場では師匠であるローランスの作品も展示されており、鹿子木がどのように彼の影響を受けたのかがわかる貴重な機会です
主催する泉屋博古館では「近代洋画壇の要であり、今後さらに探究されるべき画家
ぜひ多くの人に見てほしい」との声も寄せています
展覧会は12月14日まで続き、入場には料金が必要です
鹿子木孟郎は、近代日本洋画の発展に大きく貢献した画家です。彼は岡山市で生まれ、洋画の基礎を学んだ後、フランスに留学して名画の技術を吸収しました。特に、上賀茂神社の神事を描いた「加茂の競馬」や、普通の人々の生活を描いた「黄昏」が有名です。これらの作品では、彼がどのように人間の尊厳を描いているかが楽しめます。彼の画力は、時代の中で進化し続け、多くの後進に影響を与えました。
- 鹿子木孟郎は、近代日本洋画の先駆者で、特に写実的な表現力で知られています。彼は日本とフランスを行き来しながら、洋画の技術を磨きました。
- 写実表現とは、物の形や色を忠実に再現する絵画のスタイルです。鹿子木孟郎は、このスタイルを日本の洋画に取り入れ、発展させました。
- 洋画とは、西洋の技法やスタイルを用いて描かれた絵画のことを指します。日本でも、明治時代以降にこのスタイルが広がっていきました。
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