
2016年、私たちの京都・下京区で驚くべき遺跡が発見されました
なんと、9世紀に建設された平安京の跡地から、大量の瓦が出てきたのです
これらの瓦は、地震によって落ちたくぼみとともに見つかり、当時の大きな揺れを物語っています
「地震の影響でこんなに瓦が落ちているなんて、驚きました」と、発掘作業に関わった京都市埋蔵文化財研究所の技師は語ります
この発見は、887年に起きた南海トラフ地震、いわゆる「仁和地震」に関連しているとされています
歴史書『日本三代実録』には、「(平安京の)東西京の民家が倒れ、圧死する者が多く」、「五畿内七道の諸国でも大きく揺れた」と、広範な被害があったことが記録されています
ここで皆さんに少しお話ししたいのは、南海トラフ地震についてです
南海トラフとは、静岡県から四国沖にかけて存在する深さ4000メートルの溝で、この場所を震源とする巨大地震が起こることがあります
過去には684年の白鳳地震から1940年代の東南海地震まで、九回もの大きな地震が記録されています
これらの地震は約90〜150年の間隔で繰り返されることが分かっています
仁和地震が発生する70年ほど前から、東日本で多くの内陸地震が発生し始め、18年前には東北沖で巨大地震も起きました
地震考古学の専門家である寒川旭さんは、現代でも「仁和地震があった9世紀の状況とよく似ている
このままだと、今世紀の中頃に南海トラフ地震が起きる可能性が高い」と警告しています
京都府では、南海トラフ地震によって震源に近い南部が最大震度6強になる恐れがあります
また、液状化(じきじょうか)という現象が、宇治市や久御山町のあたりで起きる危険性もあるのです
最悪の場合、京都市や山城地域で860人が亡くなる恐れがあり、古い木造の家が1万5740棟も全壊すると試算されています
地域 | 被害者数(人) | 全壊建物数(棟) |
---|---|---|
京都市 | 860 | 1万5740 |
その他の府県 | 24万 | 未確認 |
他の府県に比べると、京都府の被害は相対的に少ないかもしれませんが、それでも自衛隊や医療支援の期待は難しいです
物流の停止により、食料や水が不足する恐れが大いにあります
京都で安心して暮らすためには、防災の意識が必要です
最近では、京都府の宇治市が南海トラフ地震を想定した防災訓練を実施しました
市民が特訓を受けている様子を見て、強いコミュニティが形成されていることに感銘を受けました
城陽市では簡易トイレの備蓄を呼びかけるなど、市民が自助を強化する取り組みが進められています
私たちも日々の生活で、少しずつ防災に目を向けていかなければいけませんね
実際、寒川さんは「進んだ文明のおかげで地震被害が軽減されるという考え方は誤りだ」と述べています
今後の災害に備え、ぜひみんなで力を合わせていきましょう
南海トラフ地震とは、静岡県から四国沖の深い溝を震源とする大規模な地震のことです。過去には9回の大きな地震が記録されており、90〜150年の間隔で発生しています。これにより、私たちの生活の安全が脅かされることがあるため、被害を減少させるための備えが重要です。地震はいつ起こるか分からないため、毎日が対策の日だと考えると良いでしょう。
- 南海トラフ地震とは、静岡県から四国沖に広がる深さ約4000メートルの溝で発生しうる大地震のことです。過去には非常に大きな被害をもたらしました。
- 液状化とは、地震によって地面が水分を含み、土がまるで液体のようになってしまう現象のことです。これにより、建物が倒れたり、浮かんだりすることがあります。
- 防災訓練とは、地震や火災などの災害が起きた時に備えて、事前に行なう練習のことです。実際の災害を想定し、安全に行動できるように体験することが大切です。
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