下京区の戦時中の児童たちの貴重な記録

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下京区の戦時中の児童たちの貴重な記録

戦争の影響を受けた子供たちの生活を描いた絵日誌が、今再び注目を集めています

この絵日誌は、80年前に京都市下京区の修徳国民学校(現在の洛央小)の児童たちが、集団疎開の地である亀岡市千代川町で描いたものです

時には竹刀を持っての素振り、時には虫捕りに興じ、平和な時代と戦時中の緊張感の両方を映し出しています

この絵日誌には、引率教諭の北村敏夫さんが記録した、当時の子供たちのリアルな生活が描かれています

絵を見れば、当時の子供たちが体験したことがよく分かります

具体的には、1945年3月、米軍の空襲が激化すると、京都市内から約6000人の学童が集団疎開を始めました

下京区の国民学校の児童たちは、亀岡市や南丹市などへ避難し、寄宿して生活を共にしました

その中には、男児の中川富夫さん(88)も含まれています

戦時中に描かれた絵日誌とは?

この絵日誌には、戦時下での食糧難や辛い生活が描かれています

食べ物が足りないため、配給された歯磨き粉をおやつにしたり、野草や昆虫を食べたりすることもありました

また、暮らす環境は厳しく、週に1回の入浴が精一杯の状態で、体にはシラミが大量に発生していました

子供たちはかゆさに悩みながらも、戦争という現実を受け止めて生活するしかなかったのです

記録された歴史

当時の様子や体験が残されたこの絵日誌は、戦争について考えるために非常に貴重な資料です

親元を離れた子供たちは、新しい環境でさまざまな体験をしました

戦後も交流が続いた元疎開児童の中には、「食べ物が少なく、配給の歯磨き粉がおやつだった」と語る人も

彼らの残した記録は、私たちが歴史を学ぶ上で欠かせないものと言えるでしょう

まとめ

このように、クレヨンで描かれた絵日誌は、ただの絵にとどまらず、当時の子供たちが直面した厳しい現実を伝えています

私たちのふるさと、京都の歴史を知る上でも、非常に貴重な資料です

私たちがこの歴史を知り、考えることが、未来の平和に繋がる第一歩になるのではないでしょうか

ピックアップ解説

クレヨンは、子供たちが自由な発想で描ける画材ですが、背景にはアメリカからの輸入があることをご存知でしょうか?クレヨンは1885年にアメリカで作られ、色彩豊かで手軽に使用できるとあって、学校の画材としてすぐに広まりました。戦争の影響を受けた子供たちの絵日誌に使われたのは、そんなクレヨンの多彩さからくるものでしょう。表現豊かな手法が、彼らの体験を色鮮やかに伝えています。

キーワード解説

  • 戦争とは、国家間や集団間での武力による争いのことです。戦争は人々に多大な影響を与え、多くの犠牲を生む悲しい結果となります。
  • 泥棒とは、他人の物を許可なく盗む人のことを指します。戦時中や困難な環境では必要に迫られて犯罪に走る人もいますが、泥棒は法律で罰せられる行為です。
  • 食糧難とは、食べ物が不足し、多くの人が十分な食事を取れない状況を指します。戦争などの影響でこの状況になることが多く、特に子供たちに深刻な問題を引き起こします。

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