
舞鶴市の南部に位置する龍勝寺で、「大切な人を亡くした悲しみを癒やすイベント」が開催されました
このイベントは、当事者である戸田景子さんが企画したもので、ミニコンサートやアート体験を通じて自分自身の心と向き合う穏やかな時間を提供しました
戸田さんは、2021年に夫を喪失した経験を持ち、現在12歳の娘と共にその悲しみを乗り越える努力をしています
戸田さんは、夫の尚哉さん(当時49)が長野県・乗鞍岳での雪崩事故で亡くなったという辛い経験を経て、娘の感情を引き出すために絵本を作成することにしました
「言葉にするとつらい思いを、絵や音楽を通じて表現できる」と話す戸田さんは、参加者にもその思いを共有する場を提供しました
舞鶴の龍勝寺は、戸田さんにとって特別な場所であり、親族が住職を務めています
戸田さんは、「グリーフ(喪失の悲しみ)と向き合える場所が他にもたくさんあれば」と考えており、龍勝寺やその周辺の施設でのイベントを計画しました
イベントは、3月17日と18日に開催され、楽器演奏や合唱、法話を通じて、参加者たちの心を癒やしました
ワークショップでは、自分の本心を紙に描き出す作業を行い、参加者同士で「思いやりを大切にする」「楽しい思い出を家族で作る」などについて語り合いました
戸田さんはこの4年間を振り返り、「喪失体験は誰にでもあるが、話すことで前に進むことができる」と強調しました
また、ノートに思いを書き出すことが重要だと語り、みんなと共有することで考えが深まると述べています
今年の春、戸田さんにとって特別な気持ちの変化がありました
夫の命日が娘の小学校の卒業式と重なり、しんどさに向き合いながらも嬉しい思い出を新たにすることができました
戸田さんは、これから絵本を出版することも考えており、大切な人を亡くした人々が自分の思いを表現できる場を引き続き作りたいと決意しています
舞鶴市は歴史ある港町で、古くから船の交易が盛んな地域です。海の幸や豊かな自然に囲まれ、美しい景観が魅力です。特に、舞鶴の海岸線は「日本海の小京都」とも称され、観光地としても人気があります。また、舞鶴市内には多くの文化財が残っており、歴史を感じることができます。
- グリーフとは、大切な人を失ったときに感じる悲しみや苦しみのことを指します。これは一時的な感情ではなく、長い時間にわたって続くことがあります。人それぞれが感じるグリーフの形は異なりますが、共通しているのはこの感情が非常に深いものであるということです。
- 喪失体験とは、大切な人を失ったり、何か重要なものを失ったりすることを言います。この経験は誰にでも起こり得るもので、その後の生活に大きな影響を与えることがあります。喪失を乗り越えるためには、時間や周囲のサポートが重要です。
- 法話とは、お寺の住職が信者や一般の人々に向けて語る教えのことです。この話は仏教の教えや日常生活に役立つアドバイスが含まれており、聞くことで心が落ち着くことがあります。法話は、精神的な安定をもたらす大切な場となっています。
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