京都の舞鶴引揚記念館でシベリア抑留の記憶を伝える展覧会が開催

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京都の舞鶴引揚記念館でシベリア抑留の記憶を伝える展覧会が開催

今年は戦後80年となり、戦争の記憶がどんどん薄れてきています

しかし、京都府舞鶴市にある舞鶴引揚記念館では、そんな歴史を忘れないために特別な展示会が開催されています

この展示会では、「シベリア抑留」を体験した方の絵画が展示され、当時の悲惨な状況を伝えようとしています

展示されているのは、福島出身の故・佐藤清さんの作品で、合計17点が紹介されています

佐藤さんは舞鶴港に引き揚げた後、西洋画を学び、ご自身の経験を基に多くの絵を描いてきました

今年は、彼の生誕100周年を記念してこの展示が行われています

展示されている作品について

特に注目の作品には「雪の埋葬」があります

この作品では、やせこけた遺体を雪の中で埋葬するために穴を掘る場面が描かれています

極寒の中で飢えに苦しみ、死と隣り合わせの状況をリアルに伝えています

さらに「ノーチュラボータ」という作品では、夜間作業の合間に二人の男性がたき火を囲んで暖を取っている姿が描かれています

こうした絵からは、厳しい環境下で強い労働を強いられていたことがうかがえます

学芸員の思い

舞鶴引揚記念館の長嶺睦学芸員は、「佐藤さんが絵に込めたシベリアで亡くなった人々への鎮魂の思いを感じてもらいたい」とコメントしています

彼の言葉からは、ただの絵ではなく、当時の苦しみを忘れないようにするためのメッセージが感じられます

この展示会は、毎日開催されていますが、水曜日は休館日です

ぜひ、歴史を学び、京都の一部としての舞鶴の歴史を感じてみてください

ピックアップ解説

舞鶴市は、戦後に引揚げられた人々が多く住んでいた場所で、引揚港としての歴史があります。舞鶴引揚記念館では、残留日本人や抑留者に関する資料が豊富に揃っており、訪れることでその歴史を学ぶことができます。舞鶴市は歴史を重んじる地域で、多くの人が訪れるスポットです。

キーワード解説

  • シベリア抑留とは、第二次世界大戦後、旧ソ連が日本軍将兵をシベリアに抑留したことを指します。この抑留は約5年間続き、厳しい環境と強制労働の中で多くの人々が命を落としました。その歴史は、今でも多くの人に語り継がれています。
  • 舞鶴引揚記念館とは、京都府舞鶴市にある博物館で、戦後の引揚げやシベリア抑留に関する資料を展示しています。ここでは、引揚げに関するさまざまな歴史が学べ、訪れることでその重要性を実感できる場所です。
  • 鎮魂とは、亡くなった人々の霊を静めることを意味します。特に戦争によって亡くなった方々のために行われることが多く、人々がその記憶を忘れないようにする大切な行為です。

6月28日(土)

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