
京都府京田辺市に住む中川亜美さん(41)は、障害のある人が自分らしく生きられる社会を目指しています
今年の夏には市民団体「art226(あーとにーにーろく)Kyoto(きょうと)」を立ち上げ、絵画などの作品展を通じてその活動を展開しています
中川さんは、10歳のときに兵庫県明石市で阪神大震災を経験し、その後に京都市に引っ越しました
「引っ越したくない」という気持ちを抱きつつ、親を思いやるあまり言えなかった経験が、自分より周りを優先する生き方につながったそうです
高校生のころ、友人に恵まれていたものの、心の中に抑えてきたストレスや不安が爆発し、「生きる理由がない」と思い悩む日々を過ごしました
結局、高校を中退し、18歳で結婚して2人の子どもを授かりましたが、その後離婚します
「自分を立て直したい、自分自身の経験を生かして困っている人たちを助けたい」という気持ちから、福祉の勉強を始めました
そして、障害者の自立や就労を支援する京都市内のNPO法人で働くことになります
再婚を経て30代前半で京田辺市に移住し、現在は市内の障害者就労支援施設で約6年前から働いています
中川さんは、集団作業が苦手な利用者が、絵を描くことでお金を稼げるようなプログラムを提案しました
その結果、絵のグッズ化や展示会が好評を博しました
しかし、展示場所を探すとき、山城地域ではほとんど見つからない状況でした
そのため、カフェや施設と協力を呼びかけ、団体を設立するに至りました
この団体では、これまでに3回の展示会を開催し、延べ22人が出展しています
精神障害を抱える出展者の中には、「絵を描く時間は嫌なことを忘れられる」と語る人もおり、展示の機会が生きるために大切な時間を生んでいると感謝されています
実際、中川さんもこの活動を通じて主体的に生きられる喜びを感じています
「隠したかった過去が今につながっている
自分が苦しんだからこそ、生きるには活躍の場が必要だと分かる
誰かの救いになり、協力の輪が広がることを願っています
」
「art226」という団体は、京都府京田辺市の中川亜美さんによって設立されました。この団体名の「226」は、日付の2月26日から取られており、特に「自立」をテーマにしています。障害を持つ人々が、自らの可能性を見出し、社会での活躍を目指すことを目的にしています。活動内容は作品展の開催などがあり、多くの人が参加しています。これからも、障害のある方々が豊かな人生を送るための場が広がることが期待されています。
- 団体設立とは、特定の目的のために、人々が集まり、法人格を有する団体を設立することを指します。
- 主体性とは、自分自身で考え、行動する力を指します。特に、他人の意見に流されず、自らの決断をすることが重要です。
- 絵画とは、絵を描くことによって表現される芸術作品のことです。人々の感情や思いを視覚的に伝える手段とされています。
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