
京都府宇治田原町で地域の資源を活用し、新たな価値を生み出そうとする動きがあります
それが、「アルモンデザイン」です
この活動を推進するヤギノリコさん(53)は、町の自然や廃材を使ってユニークな作品を作っているアーティストです
彼女の活動は、ただのアートにとどまらず、地域の環境問題や持続可能な暮らしについての啓発も含まれています
ヤギノリコさんの出身は三重県津市ですが、京都に住んで長いです
学生時代、自然の中で持続可能な暮らしを体験したことが、彼女の活動の原点となりました
大学時代には廃材で建てられた家や有機農業の素晴らしさに魅せられ、2021年に宇治田原町へ移住しました
移住後、彼女は町の間伐材を利用した住民活動に参加し、手入れの行き届いていない森が多いことに気づきます
このことは、京都に住む私たちにも唸らせる気持ちを与える問題です
また、清掃活動を通じて、森を整備する重要性を強く感じました
巻き付いているつるが木を傷めてしまうため、それを利用して何かを作ること自体が、森に良い影響を与えるのではないかと考えました
そこで、つるを使った作品作りに力を入れ始めるようになりました
彼女は放置された材料で新たな価値を生み出し、同時に森の健康にも寄与するという点で、地域にとって非常に意義深い仕事をしています
現在、ヤギノリコさんは「京都芸術大大学院」で工芸デザインを学び、新しい作品作りを続けています
昨年7月には、760個のつるで作ったリングを用いた子ども向けのイベントを開催し、12月には大人向けのリース作り教室も開きました
また、11月には市民団体「流域探検隊うじたわら」をつくり、ハザードマップを作製するワークショップに取り組んでいます
「自分が面白く取り組めることが大切
ビジネスではなく、市民活動として続けたい」と語るヤギノリコさん
京都の自然と地域社会を結びつけるこの活動は、私たちに持続可能な未来について考えさせてくれます
「アルモンデザイン」とは、地域で余っているものを独自の形で再利用するデザインのことです。主に自然素材や廃材を使って、アート作品や実用品を生み出します。この取り組みは、自然を理解し、地域の資源の大切さを学ぶ良い機会にもなります。
- 「アルモンデザイン」とは、地域資源を活用して新しい価値をつくり出すデザイン活動です。不要なものを生かすことで、環境への配慮と地域の活性化を目指します。
- 「持続可能な暮らし」とは、自然と共存し、資源を無駄にせず使い続けられる暮らし方のことです。環境への影響を最小限に抑え、未来の世代に良い環境を残すことが目的です。
- 「ハザードマップ」とは、災害の危険区域を示した地図のことです。防災のための重要な情報源となり、住民が避難経路や危険地域を理解する手助けをします。
前の記事: « 亀岡市で大盛況の保津川寄席新年公演
次の記事: 穀田恵二氏が語る京都の政治と未来への思い »
新着記事