
最近、京都市東山区の東福寺でとても珍しい大涅槃図が公開されています
この大涅槃図は、京都三大涅槃図のひとつとして知られていますが、なんと猫が描かれているという特別な絵なのです!もう少し詳しく解説しますね
この大涅槃図は、今から約600年前の室町時代前期に、東福寺の僧・明兆によって描かれました
実際には1408年に製作されたもので、その美しさや大きさからも京都三大涅槃図の一つとしての顔を持っています
縦11.2メートル、横6.1メートルもあるこの絵は、2019年から2023年の間に行われた大修理を経て、今、皆さんの前にその姿を見せています
絵の中で横たわる釈迦の周りには、トラやゾウなどの動物が描かれていて、死を嘆く弟子たちの姿が色鮮やかに表現されています
しかし、なんと言っても一番驚くべきはこの大涅槃図に描かれた猫です!実は、明兆がこの絵を描いている時、1匹の猫がよく遊びに来ていたそうで、その影響で猫も描かれたのだとか
このような野生の動物が描かれることは、涅槃図では非常に珍しいのです
参拝者たちは薄暗い本堂の中でこの大涅槃図を見つめながら、思い思いに手を合わせていました
心の中で何を願っていたのでしょうか?この特別な大涅槃図は、16日まで無料で公開されています!ぜひ、この機会に足を運んで、絵の深い意味や歴史に触れてみてください
「涅槃」とは、仏教における解脱(げだつ)や安息の状態を意味します。つまり、釈迦が死ぬ時に達成された境地であり、すべての苦しみから解放された状態を表します。この「大涅槃図」では、亡くなった釈迦を中心に、その周りにいる弟子たちや動物が描かれていますが、特に猫の存在が注目を浴びています。一般的に涅槃図にはこのような動物が描かれることは少ないため、明兆が描いた猫は愛らしく、また親しみを感じさせてくれます。実際、涅槃図は故人を偲ぶための重要な作品であり、見る人々に深い感動を与えています。
- 涅槃図とは、釈迦(しゃか)が亡くなった姿を描いた仏教の絵画です。宗教的な意味を持つだけでなく、芸術的にも価値が高い作品です。
- 室町時代とは、日本の歴史で、1336年から1573年までの時代を指します。この時期は、戦国時代へと移行する重要な時期でした。
- 明兆とは、室町時代の有名な僧侶であり、絵師としても知られています。彼の描いた作品は、仏教美術に大きな影響を与えました。
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