
京都の秋に彩りを添える伝統行事「二十五菩薩お練り供養」が、今年も京都市東山区の素晴らしい泉涌寺の塔頭・即成院で行われました
この行事は、菩薩が人々を極楽浄土に導く様子を表現したもので、地域の人々にとっては心温まる特別な時間となります
特に、即成院本堂は来世を象徴し、地蔵堂は現世を表しています
その間にはなんと60メートルもの長い木製の橋が架けられ、修験者や華やかな衣装をまとった稚児たちが、笙(しょう)や龍笛(りゅうてき)の音色に合わせて優雅に行列を作ります
この行列が三往復目に入ると、観音菩薩や勢至菩薩、普賢菩薩など、壮麗な金色の面を着用した二十五の菩薩たちが次々と現れます
特にこの三菩薩は独特の動作をしながら橋を進む様子が見どころで、多くの観客がその神秘的な光景に心を奪われます
「お練り供養」は、臨終を迎えた人の前に阿弥陀如来が菩薩たちを伴って現れ、極楽浄土へ導くという信仰を表現したものです
また、雅楽(ががく)や御詠歌(ごえいか)の音楽が境内に響き渡り、菩薩たちは荘厳な雰囲気を漂わせながら参拝者たちの心を奪います
今年の即成院のお練り供養は、京都市の無形民俗文化財に登録されていることもあり、より一層多くの観光客が訪れています
この素晴らしい伝統をみんなで守り続けていけたら素敵ですね
「お練り供養」とは、浄土宗の教えに基づく、臨終を迎えた人々を阿弥陀如来が迎えに来るときに菩薩たちが同行するという信仰を元にしています。この宗教的な儀式は、死の意味や人の核心的な存在を考える重要な機会とされています。京都を象徴するこの行事は、地域の文化にも深く根付いており、多くの人々がこの機会を通じて感謝の気持ちを新たにします。
- 無形文化財とは、物理的な形を持たない文化の遺産を指します。具体的には、舞踊や音楽、祭りなどが含まれ、地域の伝統を守るために非常に大切です。
- 雅楽とは、日本古来の宮廷音楽で、 Beethoven の音楽のように、非常に繊細な音色と複雑な構成が特徴です。特別な行事などで演奏されることが多いです。
- 菩薩とは、仏教における覚りを目指す者で、他者を助けながら自らも悟りへと進む存在です。特に、観音菩薩などが有名です。
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