伊根町の観光公害対策に挑戦中の新しい取り組みとは?

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 観光公害が深刻化している京都府伊根町では、昨年48万人を超える観光客が訪れました

その影響で、地元の人々が日常生活に困難を感じることが増えています

これに対処するため、海の京都DMO(地域の振興団体)は、車から船に乗り換える「パークアンドクルーズ」という新しい取り組みを7月からスタートしました

この仕組みが本当に効果的なのか、8月の週末に現地を取材しました

 取材したのは、8月23日午前11時

強い日差しの中、私たちは七面山駐車場まで歩きました

お盆が明けた後の週末だったので、観光客は7月中旬より少なく感じました

それでも、駐車場には他の県からの車が多く止まっていて、やがて駐車場はすぐに満車に

出入口付近では渋滞もでき始め、地元住民の生活道をふさぐような状況が続きました

 82歳の地元の女性に渋滞が緩和されたか尋ねると、「全然」とのこと

また、駐車場で車を止めた7人の観光客にも話を聞いてみましたが、「パークアンドクルーズ」という言葉を知らない人ばかりでした

 この「パークアンドクルーズ」は、昨年の「パークアンドライド」の教訓をもとに取り組まれています

町役場の駐車場に車を置き、舟屋群へのシャトルバスに乗り換えを促したのですが、利用者はごくわずかでした

観光客のほとんどは、伊根湾の遊覧船乗り場へ直接行くことが分かりました

 そこで、今年の夏は遊覧船乗り場近くの駐車場に車を置き、その後船に乗って観光施設「舟屋日和」まで移動する形に変更されました

しかし、実際には舟屋周辺の渋滞はあまり解消されていないようでした

 取材を行った23日、乗船した観光客はわずか46人

海の京都DMOによると、1便の平均利用者は約20人でした

また、乗船する際に遊覧船と間違えて乗ってしまった人もおり、策の周知が不足しています

舞鶴市から来た親子は「遊覧船だと思った」と話していました

 観光のメインは舟屋であり、たとえ「パークアンドクルーズ」を知っていても、多くの人はそこで車を止めてしまいます

この状況について、海の京都DMOの亀谷義忠さんは「パークアンドクルーズは町内での車移動抑制に一定の役割を果たしているが、根本的な解決にはならない」と話しています

ピックアップ解説

「観光公害」とは、観光客の急増により、住民の日常生活や環境が悪影響を受けることを指します。例えば、混雑や騒音、渋滞などが挙げられ、観光地の住民は迷惑を感じることがあります。この問題は全国各地で展開されており、特に京都のような歴史的な地域では深刻です。地元の人々が快適に生活できるためには、観光業と地元の調和が必須です。

キーワード解説

  • 観光公害とは、観光客が急増することによって、地域の環境や地元住民の生活が悪影響を受ける現象です。特に観光地では、混雑や騒音が問題となります。
  • パークアンドクルーズとは、観光客が車から船やバスに乗り換えて観光地を訪れる仕組みのことです。観光地の混雑を緩和することが目的です。
  • 舟屋とは、海や川の近くに建てられた、船を格納するための住宅です。特に伊根町のような地域では、古い舟屋が観光名所として親しまれています。

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