宮津市にある海洋高のマリンバイオ部は、海の生き物や魚に関することを学ぶ場所です
部室に入ると、なんと100種類以上の魚が水槽で泳いでいて、みんなとても仲良く生活しています
特に気になるのが京都府の絶滅寸前種に指定されている「ナガレホトケドジョウ」です
この魚は本当に貴重で、大切に育てられています
取材の日、部活のメンバーはたも網を使って魚を採集したり、骨格標本を作るために魚の肉を取り除いたりと、元気に活動していました
海の生物相手なので、普段の活動には決まった時間がありませんが、部員たちはいつも夢中で取り組んでいます
その作業着には「年中夢中」という素敵な刺しゅうが施されています
現在、部には21人の部員がいて、最初は全く海洋生物について知らなかった生徒も、わざわざ県外から入ってくる生徒もいます
彼らは飼育や養殖、解剖などを通じて楽しく学んでいるのです
2年生の男子部員の一人は、校舎のすぐ裏に広がる栗田湾で捕まえた魚を育てていて、その中でも「タツノオトシゴの繁殖を目指している」と教えてくれました
他にも、カワハギやイシダイの稚魚を育てる部員もいます
このマリンバイオ部の評価はとても高いのです
2020年には、高級魚で知られるイサキの完全養殖に成功し、21年には東アジアの固有種、シュンカンハゼを府内で初めて見つけ、その情報が魚類専門のジャーナルに掲載されました
また、近くの漁網で深海魚・リュウグウノツカイを手に入れて、解剖するという貴重な体験もしています
このように、独自の活動を通じて、海の恵みや地元への感謝の心も育てているのです
京都では、このような活動がもっと増えるといいですね
「タツノオトシゴ」という魚は、その見た目がとてもユニークで、頭が馬に似ているので「馬の魚」とも呼ばれています。体をくねくねさせて泳ぐ姿が可愛らしいのですが、実はオスが育児をする特別な習性があります。オスはメスから卵を受け取ると、自分の体のポケットに入れて孵化(ふか)させるんです。このような不思議な魚は、海の中でもある特定の地域にだけ生息していて、京都で繁殖を目指す部員たちの努力が楽しみです。彼らの活動を通じて、もっと多くの人にタツノオトシゴのことを知ってもらえると嬉しいです。
- ナガレホトケドジョウは、京都府に生息する珍しい淡水魚です。稀少種であり、大切に育てられています。
- 海洋生物は、海の中に住んでいる生き物たちを指します。魚だけでなく、貝や海藻なども含まれ、地球の生態系にとても重要な役割を担っています。
- 漁業は、魚や海の生き物を捕まえて食べる仕事や活動のことです。伝統的な方法から最新の技術を使った漁まで、さまざまな形態があります。
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