京都市は2025年度の当初予算案を発表しました
新たに市長に就任した松井孝治市長による、実質的な初予算です
一般会計は前年比0.1%増の9575億円となり、これは新型コロナウイルス対策が膨張した2021年度に次いで、過去2番目の規模です
この予算には、松井市長の公約である第2子以降の保育料無償化や新興企業への支援拡充も含まれています
また、借金の返済に備えて特別な対策を取らずに収支を均衡させたことは、3年連続の快挙です
これは、コロナ後の経済正常化や賃上げ、物価高により市税が増加見込みで過去最大の3360億円に達するためです
持続可能な財政への一歩前進とされますが、注意が必要です
コスト高に起因する中小企業の倒産が減らず、国際経済の不透明感が税収に影響を及ぼす可能性もあります
特に、日本銀行の利上げは市の借金の利払いにも影響を与えます
さらに、急速な高齢化が進む京都市では、今後も福祉の需要が伸びると予想されています
そこで高い緊張感をもって、財政運営を行うことが求められます
この予算案では、松井市長が掲げる「攻めの都市経営」が反映され、経済分野を重視する姿勢が際立っています
特に、海外からの企業誘致や新興スタートアップ支援を強化することで、「都市の活力と成長を支える産業を育てる」ことが目指されています
これにより人口流出を防ぐことも狙いです
また、オーバーツーリズム対策も大きな課題です
市バスの混雑状況の報道や地域と協力しての散乱ごみの解消など、効果的で地道な施策が求められています
ただ、市民優先価格の導入には国との調整が必要なため、時間がかかるとのことです
宿泊税収の増加に伴い、対策の財源も増えつつありますが、年1兆円を超える京都市内の観光消費が経済や財政にどのような影響を与えているのかを明確にする分析が必要です
特に、高齢者の多くが加入する国民健康保険料の引き上げが、市民生活に大きな影響を与えることが予想されています
物価高に直面する家計への圧迫も避けられないため、丁寧な議論とともに、国や府に対して抜本的な制度見直しを提案する必要があります
さらに、予算案の発表にあわせて、20年以上続いている市長と副市長の給与カットを、4月から取りやめる方針が示されました
これにより、市政運営にさらなる結果責任が求められることになります
松井市長は、公約を堅実に反映させているものの、前例の見直しや国への問題提起に関しては物足りなさも感じます
28年ぶりに市役所外からトップについた松井氏が、思い切った改革や政策に踏み込むために、庁内の意識を刷新できるかどうかが鍵となるでしょう
京都市の観光業は非常に大きな収入源です。特に、毎年多くの観光客が訪れる京都は、観光消費が年間1兆円を超えています。観光業といえば、美しい寺社仏閣や伝統文化の体験など、多くの魅力が詰まっています。また、これによって地域の経済も潤いますが、オーバーツーリズムという問題もあります。観光客が多すぎて、地域の人々の日常生活が影響を受けたり、環境問題も引き起こされています。このため、観光業の持続可能な発展が求められています。
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