
京都の「京の台所」として有名な錦市場の近くに、地元の食品スーパーが注目を集めています
その名も「新鮮激安市場!四条麜屋町店」です
このお店は、2017年にオープンし、特に生鮮食品、とりわけ鮮魚に力を入れています
大衆魚だけでなく、高級魚の甘鯛なども扱っており、周辺の料理店や居酒屋のオーナーたちが買い付けに訪れるほどです
店を運営するコスモコーポレーションの社長、堀井徳人さんは「魚だけで1日100万円ほど売り上げています」と語ります
もともとは、周囲の百貨店で目の肥えた顧客が多く、オープン当初は売上が低迷していました
しかし、そこで目を付けたのが東京で人気の「手ぶらバーベキュー」のスタイルです
2020年には店舗の3階を改装し、階下のスーパーで食材を買ってバーベキューを楽しめる「京都マルシェBBQ」を導入しました
これが話題となり、認知度が急上昇し、売り上げも好転していきました
現在、同店は京都市南区や西京区、伏見区、宇治市、向日市に合計14店舗を展開しており、中央卸売市場から仕入れた新鮮な鮮魚や野菜をリーズナブルな価格で提供しています
生鮮品と総菜の売上が全体の約6割を占めていることからも、鮮魚に対する強いこだわりが伺えます
リブランディングと市の新鮮さ
このお店は、以前は「新鮮館コスモ」という名前で運営されており、「安さ最優先」の方針を取っていましたが、10年前から品質や品ぞろえを見直し、リブランディングに成功しました
堀井社長が就任した2011年には89億円だった売上高が、現在では185億円に達しています
鮮魚のこだわり
「新鮮激安市場!」では、鮮度が落ちた魚を仕入れるのではなく、家庭で調理しやすい魚や高級魚をしっかりと取り揃えています
堀井社長は「魚から始めた」と語り、鮮魚部門の重要性を強調しました
生鮮食品が業界平均より高い粗利益を上げられることで、一般食品でも魅力的な価格設定が可能になっています
今後の展開
「新鮮激安市場!」は、新たに右京区に出店を計画しており、店舗数を増やすよりも既存店舗の品質向上に注力する考えです
堀井社長は「無理に出店して店舗の質を薄くするのは避けたい」と話し、ローカルスーパーの魅力を大切にしています
鮮魚とは、一般的に生け簀から出したばかりの魚を指しますが、ここでは特に鮮度にこだわって仕入れています。堀井社長は、かつて市場で眠ってしまった魚が安くなってしまうのを見て、商品選定の重要性を痛感しました。生鮮品は通常、一般食品よりも高い利益をもたらすため、特に力を入れています。鮮魚戦略は、地域の味を大事にし、料理店とも良好な関係を築くことにもつながっています。
- リブランディングとは、企業やブランドのイメージや価値を改善するための戦略的な変更のことです。
- 鮮魚とは、水揚げされたばかりの魚を指し、新鮮で美味しい状態で提供されることが求められます。
- 手ぶらバーベキューとは、必要な食材や道具を全て提供されるバーベキューのスタイルです。
前の記事: « 京都ハンナリーズが好調!西地区3位で飛躍を目指す
次の記事: 京都市の社民党、存続の危機と再生への道 »
新着記事