
視覚に障害がある人でも、音の情報を頼りに楽しめるビデオゲームを開発しているのは、京都出身の若手研究者、長谷川綾音さん(25)です
彼女は「ゲームは人と人をつなぐコミュニケーションツール」という思いを胸に、全ての人が一緒に遊べる社会を目指しています
長谷川さんがゲームクリエーターを目指すきっかけとなったのは、家族との会話でした
「目が見えない人でもゲームするんかな?」という疑問から、彼女は研究を始めました
そこで知ったのは、「オーディオゲーム」という音だけで楽しむゲームや、ポケモンなどの一般的なゲームでも音を頼りに楽しむことができるということです
「自分が作るゲームは、できるだけ多くの人に遊んでもらいたい」という強い思いから、誰でも楽しめるゲーム作りを目指すようになりました
視覚障害者のための新たなゲーム「ライヴリーコスモス」
長谷川さんが開発した「ライヴリーコスモス」は、音楽に合わせて宇宙船を操作し、ダンジョンを探索するリズムゲームです
このゲームの魅力は、宇宙船の操作方法や物語などを、オペレーター(助手)のキャラクターが読み上げてくれるところです
長谷川さんは、「SFならオペレーターがいてもおかしくない」と考え、画面に見えるものを全て言葉で説明することにしました
音声と効果音を使って、視覚的に楽しむことができるゲームを実現しています
ゲームのテストと課題
数人の視覚障害のある人たちにゲームを遊んでもらったところ、「面白い!新しい体験だ」と好評でした
しかし、ゲームに不慣れな当事者には、クリアできない場面があったため、どの程度ガイドすべきか、難易度の調整が今後の課題です
社会に広がる可能性
長谷川さんの研究は、学内外で高く評価され、今年の2月には「京都デジタルアミューズメントアワード賞」を受賞しました
指導教授である斎藤進也氏は、「障害のある方にもゲームや娯楽が必要だ」とし、長谷川さんの取り組みを社会デザインに生かせる可能性があると評価しています
今後は人間科学研究科の博士課程に進学し、研究をさらに深めていくとのことで、「もっと多くの人が同じゲームを楽しめたら、コミュニケーションも増える」と望んでいます
彼女の思いが実現する日を、多くの人が楽しみにしています
「オーディオゲーム」は、視覚に障害のある人々が音だけを使って遊ぶことができるゲームのスタイルです。音楽や効果音を駆使して、ゲームの内容を体験します。例えば、特定の音が鳴るとキャラクターが動いたり、目標がどの方向にあるかを音で示してくれます。このように音が重要な役割を果たし、視覚に頼らない新しい楽しみ方を提供しています。そんなオーディオゲームは、視覚障害のある方だけでなく、幅広い人々にも楽しんでもらえる可能性があります。
- オーディオゲームとは、音を使って楽しむことができるゲームのことです。視覚が使えない人でも遊べます。
- 視覚障害とは、目が見えない、または見えにくい状態のことを指します。この状態の人々も楽しめるような工夫が求められています。
- ゲームとは、ルールに従って行われる娯楽のことです。人々がチャレンジを楽しむために多くの形式があります。
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