京都大学が沖縄の遺骨を移管、地域との絆が深まる

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京都の歴史には多くの貴重な遺産がありますが、今回はそのうちの一つが南国の沖縄に関係する話題をお届けします

昭和の初め、京都帝国大学の研究者が沖縄県の中世の墓から持ち帰った遺骨が、ついに沖縄の地元施設に移管されたことが明らかになりました



この遺骨は沖縄県の今帰仁村に存在する中世の墓「百按司墓」からのもので、当時の研究目的で持ち帰られたものです

これについては、子孫にあたる人たちが返還を求める裁判を起こしており、大阪高等裁判所は2023年にその訴えを退けましたが、同時に「遺骨はふるさとに返されるべき」とも指摘していました



裁判の結果、遺骨は今帰仁村の歴史文化センターに移管され、少なくとも26体分が地元に戻ってきました

地元の館長、玉城靖さんは「遺骨は学術資料として保管し、子孫の要望があれば開示も考えたい」と語り、地元の皆さんに責任をもって保管する意向を示されています



このニュースは、京都大学の研究者が持ち帰ったものが、遺族や地域社会とどのように向き合っていくのかを考えさせる重要な事例です

私たちが今後、京都の歴史をどのように記憶し、どのように地域社会と共有していくか、改めて考えるきっかけになればと思います

ピックアップ解説

今帰仁村の「百按司墓」とは、中世に琉球の王族の墓として知られています。琉球王国は、日本の南部に位置し、独自の文化や言語を持った国で、1609年まで独自の王朝を持っていました。百按司墓は、その琉球王国時代の有力者を葬った場所で、貴重な歴史的遺産として多くの人々に大切にされています。遺骨が社会とどのように結びつくのか、その背景が地域の文化を支える一端を担っているのです。

キーワード解説

  • 遺骨とは、人間の骨のことを指し、故人が埋葬された際に残る骨のことです。これは、故人の存在や文化を知る手がかりとなります。
  • 文化とは、特定の地域や民族が持つ生活様式や信仰、芸術などの総称です。地域のアイデンティティを形成する重要な要素です。
  • 琉球王国とは、15世紀から19世紀まで沖縄を中心に存在した王国で、多様な文化が交じり合った場所として知られています。

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