
京都には多くの素晴らしい活動をされている方々がいます
今回は、乳がん患者のサポートを行う「京都乳がんピアサポートサロン〜fellows〜」の代表、吉田羊子さん(74)をご紹介します
吉田さんは、乳がん患者が励まし合える場を作ることに心血を注いでおられます
個別相談はもちろん、リハビリヨガやセミナーを通じて、患者同士がつながる機会を提供しています
吉田さんがこの活動を始めたのは、2008年に自身が乳がんになったのがきっかけでした
「私は乳がんについてまったく知らなかった」という思いから、乳がん体験者コーディネーター(BEC)の資格を取得しました
2013年にサロンを設立し、クリニックや地域で地道にサポート活動を続けています
これまでに相談を受けた患者は、述べ200人以上に上るそうです
吉田さんは、患者がインターネットなどで溢れる情報に惑わされないように、時間をかけて「自分の乳がん」について理解してもらうことを大切にしています
特に、見えないものを信じる患者が多いため、正確な情報を伝えることの重要性を強調しています
さらに、2016年からは「フェローズヨガ」という名のリハビリヨガを開催しています
リンパ節を切除したことから腕が上がりづらくなった経験から、同じ思いを抱える人々の助けになれればと考えています
月に1回、イスに座って行うリラックスした動きを中心に、ヨガの呼吸法を学ぶことで、身体と心のリハビリをサポートしています
昨年の11月には「がんと運動」についてのセミナーも開催し、運動の必要性を広める活動を行いました
吉田さんは、「末期がんでも運動が重要だ」という考えから、リハビリヨガの普及に努力をされています
今後も、患者サロンや患者団体との意見交換の場を設けたり、リンパの流し方を学ぶ会を開いたりと、患者のためになる情報や活動を提供し続けていくつもりです
吉田さんは強く言います:『がんは10人いたら10人とも違う
他人と比較して安堵するのではなく、自分自身を理解してほしい
そのために、相談やセミナーを通じて、ためになる情報を届けていきたい
』
「ピアサポート」とは、同じ病気を経験した人同士が互いにサポートし合う仕組みのことです。例えば、乳がんの患者がそれぞれの体験を語り合うことで、心の支えになったり、医療情報を提供したりします。特に、病気に対する不安や疑問を抱える人にとって、患者からのアドバイスや励ましは非常に貴重です。京都の吉田さんも、「自分が受けたサポートを今度は誰かに渡す」という思いで活動をされています。
- がんとは、体の細胞が異常に増殖する病気のことです。正常な細胞と比べて、がん細胞は制御が効かず、周囲の細胞を侵食することがあります。早期発見と治療が大切です。
- ヨガとは、心と身体を整えるための運動法で、呼吸法やポージングを行います。リラックス効果が高く、ストレス解消にも役立ちます。
- リハビリとは、けがや病気から回復するための訓練や治療のことです。身体機能の改善や日常生活の自立を目指します。
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