
京都府木津川市では、14年前に4歳の男の子が交通事故で命を落としました
その名は東陽大(はると)ちゃん
父の圭一さんは、今年の5月にその子が残したヒマワリの種を使って新たな命を育む活動を開始しました
このヒマワリは陽大ちゃんが生前に育てていたもので、事故後10年以上も経った今でも「交通安全」を願う象徴として大切にされ続けています
事故が起きたのは2011年11月5日
木津川市の住宅街で、陽大ちゃんが車にひかれてしまいました
父圭一さん(49)は、「事故の瞬間、何も理解できず、まるで夢の中にいるようだった」と振り返ります
陽大ちゃんは「太陽のように明るく育ってほしい」という名前の通り、周りを明るく照らす存在でした
遺品を片付ける中で見つけたのは、陽大ちゃんが持ち帰ったヒマワリの種
母の和恵さん(47)と一緒に植える予定だったもので、亡くなった翌年にその種をまきました
すると、見事なヒマワリが咲き、圭一さんは「息子の代わりに育て、大きな花を咲かせてくれた」と心が温かくなりました
ヒマワリは大切な家族の思い出として、また新たな命を育むための種として、木津川市の地元の人たちにも広がりを見せています
そして、ヒマワリの種を受け取った人たちが「生命のメッセージ展」などでその種をまき、全国規模に広がる「ひまわりの絆プロジェクト」が生まれました
このプロジェクトは、陽大ちゃんの思いと共に全国の安全な交通を願っています
今年の5月17日、京都市東山区の保育園で行われた交通安全教室には、圭一さんの姿がありました
交通ルールを学ぶ園児たちの姿を見て、彼は息子の記憶を新たにし、涙を流しました
陽大ちゃんの思いを胸に、交通安全を願うその瞬間に花の種をみんなで植えることができたのです
念願だった18歳の誕生日には、圭一さんはポケモンのキャラクターの玩具を仏壇に供えました
「本当に陽大が好きな物を渡すことができなかったことが残念」と、思いを語ります
「ヒマワリを見かけたときは、『陽大かな』と思って運転に注意してほしい」と、圭一さんは全国の人々に訴えています
家族の悲しみを減らすため、交通事故を一件でも減らしてほしいとの願いが込められています
ヒマワリには多くの種類があり、日本でよく知られているのは「ひまわり」と呼ばれる品種です。ヒマワリの花言葉は「あなたを見ています」。これは、ヒマワリが太陽に向かって咲く姿から、相手を常に気にかけていることを意味しています。京都では、ヒマワリは夏の代表的な花として愛されており、親子での花摘み体験も人気です。思い出と共に育てられるヒマワリは、家族の絆や愛情を象徴する存在なのです。
- ひまわりとは、夏の季節に咲く大きな黄色い花が特徴の植物です。
- 交通事故とは、車両と歩行者、車両同士などの衝突によって人や物が損傷を受ける事故のことを指します。
- 交通安全とは、交通に関連する事故を防ぐために講じる対策や注意のことを言います。
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