
京都市北区の魅力をさらに引き出す特別な企画展が始まります
日本画家の堂本印象(1891〜1975年)が描いた歴史や神話上の人物たちをテーマにした「歴史画パラダイス」が、21日から京都府立堂本印象美術館で開催されます
この展覧会は、堂本印象の作品を通じて、歴史の深さや日本の文化を感じることができる貴重な機会です
内覧会が20日に行われ、東山区の恵美須神社が所蔵する「恵美須大神」(1973年)など、約60点の作品が初めて披露されました
この「恵美須大神」は、一般的な福の神としてのイメージとは異なり、知的で崇高な顔立ちが特徴です
どこか近寄りがたい美しさが感じられ、見る人に強い印象を与えます
印象の歴史画は、人物の表情だけでなく、場面構成が豊かで、まるで物語がそこにあるかのような深い意味を持っています
たとえば、「維摩(ゆいま)」という作品では、静かな表情からその悟りの深さを伺うことができます
これには仏教の説話が込められており、観る者に深い思索を促します
また、「侍講進講」(1934年など)は、下絵のみの展示ですが、明治天皇の事績を壁画にするという大事業に、若き印象が強い意志で挑んでいたことが伝わります
これらの作品を通じて、堂本印象の柔軟さと情熱に触れることができるでしょう
堂本印象美術館では、「印象は晩年の抽象画のイメージが強いが、歴史画にも優れた技術があったことを知ってほしい」という思いを込めて、この展覧会を開催しています
この機会にぜひ足を運び、素晴らしい歴史画の世界を体感してください
展覧会は3月30日まで行われ、有料ですが、65歳以上の方は公的証明を持っていれば無料で入館できます
「恵美須様」について 恵美須様は日本の福の神の一つで、商売繁盛や縁起をもたらすとされています。特に、えびす大黒天として知られる神様であり、漁業や商業において人々に幸福をもたらす存在です。京都の恵美須神社もその一つであり、多くの人が訪れます。恵美須様の画像は一般的に福々しく描かれますが、その静かな表情からは深い知恵が感じられます。近年、恵美須様をテーマにしたイベントも増えており、京都の文化的な魅力が再びクローズアップされています。
- えびす様とは、日本の神様の一つで、主に商売繁盛や豊漁の神とされています。その姿は、通常、笑顔で豊かな海の幸を持ちながら描かれることが多いです。
- 堂本印象とは、明治から昭和にかけて活躍した日本の日本画家で、特に歴史画や人物画で知られています。その作品は物語性が豊かで、多様な技術が用いられています。
- 京都府立堂本印象美術館とは、堂本印象の作品を中心に展示する美術館で、作品数や企画展が多く、多くの観光客や市民に愛されています。
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