
京都市山科区に位置する京都刑務所が、6月1日に新しい「拘禁刑」を導入する前に報道向けの見学会を行いました
この見学会では、受刑者の更生に関する考え方や、年齢層の高まる受刑者にどのように取り組んでいるかが焦点となりました
京都刑務所は、厳重な監視のもとで943人の成人男性が生活しています
この中には、重度の犯罪を繰り返す人や暴力団に関連する人も多く含まれています
興味深いことに、22回目の服役をしている受刑者もいるのです
所内には100台以上の監視カメラが設置されており、刑務官が管理棟のモニターで絶え間なく受刑者の動向を監視しています
見学者が最初に案内されたのは、受刑者が安全面から隔離される「保護室」です
この空間は本当に厳しいもので、家具は全くなく、ただ和式の便器と流しだけがある緑色の樹脂製の床の部屋です
このような場所に入れられるのは騒音を立てる人や自他に危害を加える可能性のある人です
実際に、汚物をまき散らす受刑者もいるため、掃除をすることがあるそうです
受刑者たちの大半が過ごす工場では、木工家具や金属製工具を製造しています
ところが、最近の傾向として、受刑者の高齢化が進んでいます
今では受刑者のうち24%が60代以上で、車椅子やおむつが常備されています
高齢の受刑者たちは、負担が少ない作業を行うことで体力を保ちながら、更生に向けて努力しています
新しい「拘禁刑」では受刑者の生活が大きく変わります
これまでの懲役刑では全員が一定の作業を強制されましたが、拘禁刑導入後は個別のニーズに応じた柔軟な時間配分が可能になります
京都刑務所では、薬物依存の改善プログラムも導入されており、受刑者たちはその効果を高めるためのグループワークに参加しています
見学の最後には、受刑者たちが寝起きする部屋も見せてもらいました
6人で暮らす12畳の部屋では、日中の作業に出ているために布団がきちんと整えられていました
小さな棚には、私物として小説や写真が置かれており、彼らの生活の一端を垣間見ることができました
この見学会は、一般の人たちに京都刑務所の実情を知ってもらうために行われました
山﨑所長は、「拘禁刑導入後も、更生や社会復帰という目的は変わらない」と強調していました
所長自らが語る姿から、受刑者に対する真摯な思いが伝わってきました
また、拘禁刑導入に向けて、刑務官も大きな変化を経験しています
受刑者とのコミュニケーション方法も変更され、呼び方が「さん付け」に変わって戸惑う受刑者が多かったそうです
刑務官としての任務は決して楽ではありませんが、彼らは受刑者が出所後に社会で再スタートできるように、日々努力しています
「山科区」の魅力の一つは、豊かな自然に囲まれた環境です。京都市内でありながら、滋賀県との境に近いため、自然に触れやすいのが特徴です。また、山科には歴史的な名所も多く、特に「毘沙門堂(びしゃもんどう)」は人気の観光スポットです。紅葉の季節には、多くの観光客が訪れ、美しい風景を楽しんでいます。このように、山科区は歴史と自然が共存する素晴らしい場所です。
- 拘禁刑とは、懲役と禁錮を一本化した新しい刑罰のことです。これは受刑者の特性に応じた柔軟な処遇を可能にし、再犯を防ぐための取り組みとして導入されました。
- 刑務所とは、犯罪を犯した人が法の下で処罰を受けるために収容される場所のことです。受刑者は社会復帰を目指して、更生プログラムに参加することが多いです。
- 受刑者とは、刑事事件で有罪判決を受けた人のことで、刑務所に収容されています。彼らは更生を目指し、様々なプログラムや作業に取り組むことが求められます。
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