京都北区上賀茂の伝統「すぐき」が文化財登録へ

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京都北区上賀茂の伝統「すぐき」が文化財登録へ

京都市北区上賀茂で育まれてきた伝統的な漬物「すぐき」が、今注目を浴びています

すぐきとは、カブの一種で塩だけで漬け込まれるシンプルながら奥深い味わいを持っています

特に、これまでは「門外不出」と言われ続け,自由に作ることができなかったこのすぐきが文化財として登録されることを目指す動きが始まっています

すぐきを生産している農家たちは、栽培から加工、販売までの技術を一子相伝で受け継いできました

特に、上賀茂神社の社家がこのすぐきの発祥とされ、江戸末期まで外部への販売が禁止されていました

このような歴史的背景を持つすぐきの文化的価値を再認識しようと、西京都市民フォーラムが開催されるなど、地域の熱気が高まっています

また、すぐきは健康にも良い「ラブレ菌」が豊富に含まれ、これが最近注目されています

ラブレ菌は、腸内環境を整える作用があり、健康意識の高い人々にとってうれしい存在です

農家の現状と課題

2024年度には文化庁の事業を活用し、すぐきの生産に関する調査研究が行われます

すぐき作りの手法が文化財として認められることが目標で、現在の生産の現状や課題を整理するため、全農家が対象のアンケートが実施されます

こちらには非常に興味深い結果が含まれています

すぐきの生産戸数の減少

調査の結果、1990年代には200戸以上だった農家が、最近では46戸と大きく減少しています

問われた農家の平均年齢は58歳で、多くが後継者不足を懸念しています

実際、7割の農家が後継者がいないか未定と回答しました

項目1990年代前半最近
農家数200戸以上46戸
平均年齢-58歳
後継者状況-7割が「いない」「未定」

農家の中には、伝統的な技術を守りながらも、人手不足のためにプレス機を導入するなどの努力をしています

若い世代も従事しており、「もっと知名度をあげたい」との声が多くあがっていることから、すぐきの伝統を守り続けたいという熱意を感じます

ピックアップ解説

「すぐき」とは、京都を代表する漬物の一つで、主に上賀茂地域で生産されます。すぐきの作り方は非常に繊細で、漬ける塩加減や温度管理が重要です。すぐきには健康に良い「ラブレ菌」が含まれており、この菌は腸内環境を整える効果があります。最近では、すぐきが注目されることで、観光客の増加や地域の活性化にもつながっています。すぐきはただの漬物ではなく、地域の文化や多くの農家の苦労が詰まった特別な存在なのです。

キーワード解説

  • すぐきピクルスとは、すぐきを使って作る漬物の一種です。カブの特有の風味を活かすために、様々な調味料や他の野菜と組み合わせて作ります。シャキシャキとした食感が楽しめるだけでなく、健康にも良い成分が含まれています。
  • ラブレ菌とは、発酵食品に含まれる良い菌の一種で、腸内環境を改善する効果があるとされています。特に、すぐきのような漬物には多く含まれており、 digestive health(消化器の健康)をサポートします。
  • 一子相伝とは、特定の技術や知識を、一人の子供や弟子にのみ継承することを指します。これは、特に伝統工芸や特殊な農業技術において重要なフィロソフィーであり、すぐき作りにも当てはまります。

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