京都市内の物価高騰に苦しむ家計の実情

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 京都の町は、歴史と共に息づく魅力があふれていますが、最近は物価の高騰が家計に厳しい影響を与えています

5月下旬、京都市内の家電量販店で、39歳の会社員の女性がエアコンの値札を見てため息をつきました

なんとその値段は税抜きで10万円超!消費税を考えると、1万円以上もかかってしまうこうした状況に、彼女は「何も買えない」と感じていました

 その家庭は、夫と中学2年生の長男、小学6年生の次男との4人暮らし

かつて、京都府亀岡市で戸建ての購入を考えていたものの、子どもたちの塾代やガソリン代など支出が増えてきたために、思わず購入をためらってしまったというのです

2019年の消費税引き上げ(8%から10%)も影響して、家計が厳しくなっています

「昔のエアコンを使い続けるしかない」と苦笑いしていました

 物価が上がる中で、食費もこの1年で月1万円増加

さらに、子どもたちのサッカーの遠征にもガソリン代がかかり、生活がカツカツな状態が続いています

貯金できるのは毎月1万円程度で、「消費税を下げられるなら、ぜひお願いしたい」とテレビやインターネットニュースで国会論争に関心を寄せています

 消費税は、1989年に導入されて以来、3%から5%、そして8%、10%と段階的に引き上げられています

そのたびに国民の生活は圧迫されてきました

また、着物業界にも影響が及んでいます

下京区にある手描京友禅の染匠「あやめ藤本」の藤本千賀子さん(75)は、消費税が上がると着物の売り上げが急に減少すると語ります

着物や帯の価格は現在50万円ほどですが、消費税導入前は約70万円だったそうです

「売れなければ価格を下げるしかない」と、藤本さんはつらい現実を語ります

 さらに、消費税とは別に「インボイス制度」が導入され、小規模事業者やフリーランスの税負担が増えている現状もあります

実際、染匠が依頼する外注業者のうち半数以上が登録しておらず、藤本さんは年間約80万円の消費税を肩代わりせざるを得ないことにも苦しんでいます

「年を取っても、なぜこんなに苦しいのか」と理解を持ちつつ、日々懸命に生きる姿は、私たちに何を教えてくれるでしょうか

 このような物価高騰や消費税引き上げが、京都の風景や文化にどのような影響を与えていくのか、私たちも注目していかなければなりません

厳しい現実の中でも、京都の人々が笑顔で暮らせるような政策が求められています

ピックアップ解説

着物とは、日本の伝統的な衣服で、重要な文化を象徴しています。着物は、特に結婚式やお正月などの特別な日によく着用され、様々な色や柄があります。また、職人が手間をかけて作るため、その美しさだけでなく、技術や時間が込められています。消費税の影響で売れ行きが減少している今、着物文化の保存が求められています。私たち京都の人々も、その魅力を次世代に引き継いでいかなくてはいけません。

キーワード解説

  • 消費税とは、商品やサービスにかかる税金のことです。購入時に払うお金に含まれていて、税率が変わることがあります。最近では増税が多くて、私たちの生活に影響しています。
  • インボイス制度とは、取引内容を記録する請求書を使って、税金を正しく払うための制度のことです。これにより、小規模な事業者などは税負担が増える場合があります。
  • 物価とは、商品やサービスの値段を表す指標です。物の値段が上がると、家計が厳しくなるため、物価の動きには注意が必要です。

7月19日(土)

開催イベント

7月19日(今週末)に京都で開催されるイベントの一覧

7月20日(日)

開催イベント

7月20日(今週末)に京都で開催されるイベントの一覧

来週

開催イベント

7月21日~7月27日(来週1週間)に京都で開催されるイベントの一覧

来々週

開催イベント

7月28日~8月3日(来々週1週間)に京都で開催されるイベントの一覧

新着記事

  • このエントリーをはてなブックマークに追加