
京都市は、戦後すぐに設立されたホームレスの更生施設「市中央保護所」(下京区)が、本年度末に廃止されることを発表しました
この施設は2022年度からの休止を経て、ついにその運命が決まりました
代わりの救護施設の設置が近隣住民の反対などによって進まなかったため、少し安心な状況が整っているという理由での決定です
今後、中央保護所の建物は生活困窮者の支援団体の活動拠点として使われる予定です
市中央保護所の沿革
市中央保護所は、生活保護法に基づいて1946年に開設されました
1993年からは下京総合福祉センターの一部として、現在の場所に移転
50人の定員を持ち、生活が厳しい方々に生活訓練や支援を行ってきました
しかし、建物の老朽化やバリアフリー化の不備から、入所者数が減少し、2022年4月からは休止していました
代替施設の整備について
新しい救護施設の計画は、16年に発表され、その後民間による整備が進められました
しかし、近隣住民の反対や材料費の上昇により、建設業者が次々と撤退し、代わりの工事が見つからない状況に
市は昨年の5月に整備が難しいとの見解を示しました
今後の支援策
市内のホームレスは、昨年1月時点で38人とのこと
市は、拡充した支援事業を通じて、困窮者の支援を続けています
例えば、ホテルや福祉施設での一時宿泊のほか、昨年10月からは市が確保したアパートでの生活訓練を開始し、現在3人を対象にサポートしています
また、救護施設への入所が必要な方には、府立の洛南寮などを利用することをお勧めしています
中央保護所の廃止とその後
市は2月の議会に、中央保護所の廃止に関する条例案を提案する予定です
廃止された後も建物は補修され、ボランティア団体や大学、企業などが集う物資の保管場所として機能します
市の生活福祉課は、「廃止後も支援が問題ないですが、在宅に移行するには救護施設があった方が望ましい
整備を諦めたわけではない」とのことです
「ホームレス」とは、住む場所を持たず、路上生活や一時的な宿泊施設に住んでいる人々のことです。これは、経済的な理由や社会的な問題が影響している場合があります。京都市では、こうした人々を支援するために、さまざまな取り組みが行われています。例えば、生活訓練や一時宿泊の提供がその一環として行われており、より良い生活を送れるようサポートしています。
- 生活保護法とは、生活に困窮している人に対して国や自治体が必要な援助を行うための法律です。
- 生活困窮者支援とは、経済的に困っている人に対して行われるさまざまなサービスや助けのことです。
- バリアフリーとは、高齢者や障害者などが生活しやすいように、障害物を取り除くことを指します。
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