
京都府の宇治田原町では、新名神高速道路のトンネル建設工事が進む中で、水位の低下や河川の水が枯れる現象が発生しています
この問題について、住民たちからの不安の声が上がっています
工事を行っている西日本高速道路(NEXCO西日本)は、「トンネル工事との因果関係は特定できていない」としながらも、別の川から農業用水を供給するなどの対応を行っています
ここで建設中のトンネルは岩山地区から郷之口地区まで、大峰山のふもとを通る約2キロの長さです
工事は2020年から始まり、現在は上り線があと約40メートル、下り線が約270メートル残っています
地元の松本昇区長は、工事開始から1年以上経過した後にはっきりと井戸の水位が下がり始め、それに驚いたと語っています
また、別の地区の田和利夫区長は、天皇川の水量が減り、昨夏には枯れてしまったと話しています
多くの地域にわたって井戸が枯れたり、水質が悪化したりしており、住民の生活に影響を及ぼしています
特に、ある井戸は2024年の水質検査で飲用に適さなくなるとの報告もありました
NEXCO西日本は、周囲の井戸やため池の水位や水質を定期的に調査していますが、工事の影響については一様に語ることができないとしています
工事終了後に関係を特定できれば補償交渉を行う方針ですが、住民たちは不安を抱えたまま状況を見守っています
地区では協議会を立ち上げ、水道工事や水道代の補償について話し合うことを予定しています
工事が水環境に与える影響について、多くの専門家も懸念を示しています
有識者によれば、近年の渇水や工事の影響で、水脈が変わる可能性があるとのことです
工事によって地層の中の水脈が遮断されると当然、井戸や川への水が戻りにくくなると言われています
新名神高速道路とは、首都圏と関西を結ぶ高速道路の一部です。この道路は、大阪、名古屋間の移動を短縮するために建設されており、アクセスが良く、観光地への行きやすさも向上します。しかし、工事による影響で水環境に変化が起こることが心配されています。特に、地層の中の水脈が変わると井戸や川の水が減ってしまう可能性があります。こうした新名神高速道路の建設には、地域の環境への配慮が求められます。
- 高速道路とは、車両が効率よく移動できるように設計された道路で、多くの車が速く移動できるように走行レーンが区切られています。
- トンネルとは、山や地面の下を通すために作られる通路です。高速道路や鉄道が通るために必要な工事の一部であり、交通を便利にします。
- 水質とは、水の中に含まれる物質や、清涼度を表す指標のことです。水質が悪化すると、飲んではいけない場合もあります。
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